スティーブ・ジョブズ氏のスピーチに学ぶ投資の本質『レバレッジ』

頭のための自転車

 

 MASAKIです。

 

 今回は『アップル』の創業者であるスティーブ・ジョブズ氏が語った言葉を紹介します。

 

 彼は自身が生み出した『コンピュータ』についてこのように述べています。

 

Computers are like a bicycle for our minds.

コンピュータは、私たちの脳のための自転車なんだ。

 Steve Jobs, “Computers are like a bicycle for our minds.”  YouTube

 映画「メモリー アンド イマージネーション」(1990年公開)でのスピーチの中で語られた言葉ですが、彼はこのアナロジーを1977年の『Apple II』発表当時から好んで用いていたようです。

 

 『脳のための自転車』

 

 一体、スティーブ・ジョブズ氏はこの言葉で何を伝えようとしているのでしょうか?

 

 わたしは、彼はコンピュータこそが、人類にとっての新しい時代の『レバレッジ』になることを宣言しているのだと理解しました。

 

 「レバレッジ?なんですかそれは」という疑問が想定されますので、少しお話しします。

 

レバレッジとは

 わたしは、レバレッジこそがお金の面で苦労する人とそうでない人を分ける原因だと考えています。

 

 レバレッジは「てこの作用」が原義で、広義に解釈すると、「少ないものでより多くをする力」を意味します。

 

レバレッジイメージ 

 この地球上で、人類が他の動物より優位に立つようになった理由は、レバレッジを探す能力に長けており、それを自分たちのために働かせることができたからです。他の動物にはこのような能力は備わっていないからこそ、人間の優位が脅かされることがなかったのです。

 

 人間はもともと備わった身体的能力では、鳥のように飛ぶこともできず、馬のように速く駆けることもできず、魚のように長く泳ぐこともできません。

 

 しかし、今では人間はどんな動物より速く、遠くまで移動することができます。それは私たち人間だけが自転車、船、飛行機といった道具を生み出し、自分たちのレバレッジとすることができたからです。

 

 ここでもう少し先ほどのインタビューから、ジョブズ氏の言葉を取り上げてみたいと思います。

 

I think one of the things that really separates us from the high primates is that we’re tool builders. I read a study that measured the efficiency of locomotion for various species on the planet.

The condor used the least energy to move a kilometer and humans came in with a rather unimpressive showing about a third of way down the list. It was not too proud of a showing for the crown of creation.

So, that didn’t look so good. But then somebody in Scientific American had the insight to test the efficiency of locomotion for a man on a bicycle and a man on a bicycle or human on a bicycle blew the condor away completely off the  top of the charts.

And that’s what a computer is to me. what a computer is to me is  it’s the most remarkable tool  that we’ve ever come up with and it’s the equivalent of a bicycle for our minds.

 

高等霊長類(チンパンジーやゴリラ等)から私たちを隔てる大きな違い。それは私たちが『道具を作る』ところだと思うんです。

地球上のいろいろな種の移動効率を測定した研究論文を読むと、もっとも一キロ当たりの移動効率が高いのはコンドルなんです。人間はというと、これがパッとしなくて上から3分の1くらいに位置しています。

創造物の王様にしては、あまり満足のいく成績ではないですよね。なんだ、こんなもんかみないな。でも、雑誌「サイエンティフィック・アメリカン」に洞察力のある人がいて、『自転車に乗った人』に関しての移動効率をテストしていました。

すると、『自転車に乗った人』はコンドルを打ち負かしてダントツでチャートのトップを獲得しているんです。

そう!これこそがわたしの考えるコンピュータなんです。私たち人間がかつて発明した中でもっとも並外れた道具であり、まさに脳のための自転車というべき存在なんです。

 

 

ここで紹介されている「サイエンティフィック・アメリカン」の日本語版「日経サイエンス」にスピーチの中で出てくる、種と移動効率の関係を表したチャートが掲載されています。

 

種と移動効率の関係

 

この世界のレバレッジを探す視点を持つ

 人類の歴史を振り返ってみると、誰かに遅れをとり、困難を強いられる人はいつも、 その時代に新たに生み出されたレバレッジの道具を使いこなせなかった人 だということがわかります。

 

 自分がコンピュータを脳のための自転車として使いこなせているどうかは定かではありません。しかし、こと投資に関して言えば『コンピュータ』『インターネット』この二つの新しい時代のレバレッジを活用することができたことが投資結果を大きく左右したことは間違いないです。

 

 具体的には、インターネットを介した、リアルタイムトレーディングツール、企業分析サービスを自分の道具として使いこなすことです。

 

 私たちは今、「レバレッジを持たない人が、レバレッジを持っている人のために働く」そのような法則が支配する世界を生きているということを認識する必要があるのだと思います。

 

 では、レバレッジを活用するとはどういうことでしょうか。

 

 例えば、

  • 「ブログで自分が経験してきたことを発信し、インターネットを通じて誰かに届ける」
  • 「英語学習のためにYouTubeの自動書き起こし機能を利用し、生きた英語から学ぶ」
  • 「スカイプを使って離れた場所に住む人と新しい人間関係を築いていく」

 

 少し意識してみるだけで、日常での些細な行動の中にも、新しい時代のレバレッジの力が潜んでいることに気づかされます。

 

金融市場という巨大なレバレッジを使いこなす

 人間の経済活動におけるレバレッジを考えてみるとマーケットの存在が浮かび上がってきます。

 

 私たちは金融市場という強大な「てこ」を使うことで資金調達と資本運用の効率を劇的に高め、爆発的なスピードで経済発展を実現してきました。

 

 そのおかげで世の中には膨大な雇用と便益が生み出されたというプラスの側面がある一方、強い者はさらに強く、大きくなり続けている状況です。金融市場そのものには、持つ者と持たざる者の格差をおもんぱかり、倫理的、人道的な観点から顧みようとする機能は備わっていません。

 

 今後、民主主義社会が資本主義や金融市場のあり方を修正する判断を下すかどうかは予測が難しいところです。

 

 しかし、人類がどの方向へ進むにしろ、現代のレバレッジである金融市場を味方につけ、一定水準以上のキャピタルゲインとインカムゲインを確保していくことは、これからの時代を経済的自由と共に生きていく上で必須となってきているのだと思います。

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