金持ちの思考

株価予想を信じて財産を失う被害者の急増問題について

 

 

 MASAKIです。

 

 日経平均株価が再び2万円台の節目にチャレンジしています。2015年初頭から数えて4度目。

 

 これまでこの節目を超えられずにヘナヘナと揺り戻されてきましたが、最近の日本市場は為替が円高に振れたときに底硬い感触が出てきています。

 

 明るい業績見通しの会社が増えている2017年3月期決算の裏付けとともに、このまま2万2〜3千円くらいを試す展開を期待してしまいます。

 

 日経平均株価がこのあたりまで到達すると、『失われた20年』などと表現されてきた、長く暗いデフレ不況のトンネルを株価の面で突き破ることになります。

 

日経平均長期チャート

1984年からの日経平均株価推移 Yahoo finance USA

 

 実現すれば、社会全体のムードもかなりポジティブな方向へと変化することが想像できます。なんせ20年以上の停滞から抜け出すわけですから。

 

 株価が上がる → 企業の資金調達は円滑になる → さらなる積極的な設備投資の動きが生まれる → 雇用が生まれる → 消費が拡大する → 株価が上がる

 

 このような景気拡大スパイラルに突入していくことができるか注目されます。

 

 ただ、わたしの株価指標予想的中率は50%程度なので注意してください。

 

 実は、株式投資って予測が上手な人が成果をあげる世界ではないんですよ。

 

 今回は、市場参加者の永遠のテーマである市場の予測についてのお話です。

 

株価の予測は可能か?

 例えば、

 

[voice icon="https://japanhighgrowthinstitute.com/wp-content/uploads/2017/04/papa-02png-e1493525632723.png" name="" type="l"]MASAKIさん3ヶ月先の日経平均株価を予測してみてください[/voice] 

 

 などと言われてもそんな芸当はわたしには不可能です。

 

 正直言って、わたしは投資の才能という点で言えば凡人レベルです。

 

 ジェイコム男として有名なB・N・F氏のようなトレーディングの特別な能力がある訳では無いのです。

 

 株式投資って何か特別な株価予想の能力で収益を上げていく世界では無いんですよ。

 

 

マーケットを支配する基本的原理を知る

 確かに、マーケットへ資金を投じて、利ざやを得ようとする行為を成功させるために一番手っ取り早いのは、株価を予測することです。

 

 しかし、実際問題、このようなことは素人はおろかプロにとっても難しいというのが証券投資の世界の定説です。

 

 その根拠として引き合いに出される学説に、「マーケットにおいて株価形成は極めて効率的に瞬時になされる」とした『効率的市場仮説』というものがあります。

 

 どういう内容の理屈かというと、「企業に関するあらゆる材料は、瞬時に株価として織り込まれてしまうため、将来の株の値動きは過去の値動きから推し測ることのできないランダムなものになる」

 

 そんな訳で、「努力して割安株や成長株を見つけ出したり、チャート分析により過去の株価から何らかの売買シグナルを見つけ出そうとする行為は全く無意味だ」という主張です。

 

 この学説は現代ポートフォリオ理論の根幹をなす理論で、近年、花盛りとなっているインデックス投資の有効性を主張する人たち論理的土台となる考え方です。

 

 この考えを補強する事例としては、運用会社で顧客の資金を運用するファンドマネージャーの運用成績がよく挙げられます。

 

 ファンドマネージャーには、一般人には利用することのできない「情報」や「資金量」などの優位性があり、当然、自分の資金を委ねる側も、素人に勝る投資成績を収めるのがプロとしての職責であると考えています。

 

 しかし、実のところ、ファンドマネージャー自身が独自の裁量で投資したアクティブファンドの運用成績は、株式市場全体の市場平均を下回るということが、内外の多くの研究により明らかになっていることなのです。

 

 運用するファンドマネージャーには潤沢な報酬が支払われるため、アクティブファンドのコスト(信託報酬)は高額に設定されています。

 

 しかし、肝心の成績は市場平均に劣ることが明らかになったわけですから、人間の裁量が介在しない日経平均株価やTOPIXなどの指数(インデックス)を買うことが合理的判断との認識が世界的に広まっているのは当然と言えば当然の成り行きでしょう。

 

 

巷に溢れる予想はあなたを儲けさせるためにあるのでは無い

 少なくとも、私たちが市場で株を買おうとするのであれば、このようなマーケットを支配する常識について知っておくべきだと思います。

 

 でもそんな話は、証券会社の営業の方の口からは発せられた試しがありません。

 

 話を株価の予想に戻します。

 

 ウォーレン・バフェット氏は「予想は予想屋についてはたくさん教えてくれるが、未来については何も教えてくれない」と語っています。

 

 また、ジョージ・ソロス氏はこう言います。「私の金銭面での成功は、私の将来の出来事を予想する能力とは際立って対照的だ」

 

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「成功する投資家たちは市場予測に依存することはない」

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 このマインドセットを今日は覚えて帰ってください。

 

 市場の予想は、投資情報配信サービスや投資信託の売り込みのためのセールスツールであって、投資で成功するためのものではないのです。

 

 

複雑怪奇なマーケットの世界

 恐らくは、書店に並ぶ投資指南書などはこのような形で市場参加者にとっての合理的行動を懇々と説教したのちに、『インデックスファンドを積み立てていくことが正しい投資である」と締めくくられています。

 

 〜Fin〜

 

 と締めくくられて、おしまいとするのが物分かりの良い大人だと言わんばかりです。

 

 しかし、わたしがこれまでマーケットの中に身を置いて直に売買を行い、配当生活が可能な環境を実現した立場から言わせてもらえば、マーケットが常に完全に効率的であるなどいささか言い過ぎであると感じます。

 

 そもそも株式市場での株価形成が完全に効率的になされるという仮説が正しければ、バフェット氏やソロス氏をはじめとする著名投資家の成績は皆、基本的に『まぐれ』だということになります。

 

 わたし自身、株の買い付けを行うタイミングは、市場に生じたイベントによって歪みが生じ、非効率な価格形成が姿を表した瞬間です。

 

 投資家はトレーダーであるべきだというのがわたしの考え方です。
 → 投資家と投機家の違いを知る

 

 このまま話を続けたいところですが、晩御飯の時間になりましたので、今日はこの辺で切り上げたいと思います。

 

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